コラム

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めまいの主な原因とは。ストレスや病気のサインの場合も

生活環境が変化したり、季節の変わり目に入ったりすると、めまいの症状を訴える方が増えます。「めまい」と一口に言っても症状はさまざまで、自分やまわりがぐるぐる回る、ふわふわする、吐き気をともなうなどがあります。

今回は、めまいの主な原因とそれぞれの特徴についてご紹介します。

めまいの原因【1】末梢性めまい(耳性めまい)

末梢性めまいは、難聴や耳鳴り、耳閉感(耳が詰まった感じ)などの聴覚症状をともなうことが多いという特徴があるめまいです。末梢性めまいの種類には「良性発作性頭位めまい症」や「前庭神経炎」「メニエール病」などがあります。

良性発作性頭位めまい症

良性発作性頭位めまい症は、頭を動かしたときに特定の位置で起こるめまいのことです。たとえば、目薬をさすために上を向いたときや靴ひもを結ぶために下を向いたときなどに起こります。

一方で生活習慣も関係するとされており、あまり寝返りを打たず同じ姿勢で睡眠をとる人はかかりやすいので注意が必要です。

名前のとおり、良性発作性頭位めまい症は基本的には発作的に起こる良性のめまいであり、自然と軽快することが多く、生命の危険がない場合がほとんどだとされています。また、めまい疾患全体の約3~4割を占める代表的なめまいの病気でもあります。

前庭神経炎

前庭神経炎は、聴覚症状をともなわない単発性の突発性回転性めまいが特徴の病気です。前庭神経炎の場合、次第に回転性のめまいは軽くなり、ふわふわした感覚や平衡機能の障害が長く続くようになります。

前庭神経炎の長期化は、ADL(日常生活を送るために最低限必要な動作)の低下につながることがあるので注意が必要です。前庭神経炎は男性にやや多い傾向で、発症年齢は50年代が多いとされています。

メニエール病

メニエール病は、めまい発作を繰り返し、難聴や耳鳴りといった聴覚症状の反復や消失もあらわれる病気です。発作が長期にわたると聴覚が低下することがあり、生活の質が著しく低下するおそれがあります。

メニエール病の原因の詳細は不明ですが、精神的・肉体的疲労がある人や睡眠不足の人に起こりやすい傾向があるとされています。

めまいの原因【2】中枢性めまい(脳梗塞など)

中枢性めまいとは、脳の病気によるめまいで、吐き気や嘔吐といった、ほかの症状をともなうことが多いのが特徴です。

急性の中枢性めまいの原因は、脳血管障害や片頭痛、緊張型頭痛など多岐にわたります。また脳梗塞や脳出血、くも膜下出血などの生命にかかわる病気が隠れている可能性もあるため、早めに医療機関を受診し、対処をすることが大切です。

めまいの原因【3】心因性めまい

心因性めまいは、うつや不安といった心の不調や精神的ストレスが原因で起こるめまいのことです。心因性めまいには、大きく分けてふたつのタイプがあります。

【タイプ1】…耳などに異常があり、その上で心の不調が影響している。
【タイプ2】…耳などには異常はなく、こころの不調が主な原因となっている。

タイプ2の場合は、うつ病や不安障害などの精神疾患が隠れている場合があります。自分はどちらのタイプか自己判断するのではなく、医師の診察を受けて適切な対処をすることが大切です。

めまいの原因【4】加齢、高血圧、低血糖など

このほかに考えられる、めまいの原因についてご紹介します。

加齢によるめまい

私たちの身体は、平衡覚や視覚などによって、空間における自分の位置や方向、姿勢を正しく認識します。これを空間識といいます。しかし、加齢によって身体のさまざまな機能が低下すると、空間識を形成するのが難しくなり、めまいを生じることがあります。

加齢によるめまいと同等とされる加齢性平衡障害では、小脳の変化が影響を与えていると考えられており、変化は40代から加速するとされています。

加齢性平衡障害の際は医療機関で治療を受けるほか、急に立ち上がらない、振り向かないといった、日常動作に気をつけて悪化させないことが大切です。

循環器・内科的要因によるめまい

高血圧、低血圧、脱水症、不整脈、熱中症、低血糖、貧血などが、循環器・内科的要因によるめまいを引き起こすことがあります。

高血圧の随伴症状としてめまいを生じることは、すでにご存じの方もいることでしょう。一方で血圧があまりに下がってしまうと、脳への血流量が減り、脳が酸欠状態になってフラフラとめまいを生じることがあるのです。

これらの病気や不調に思い当たりがあり、めまいに悩まされている方は、ぜひ医師に相談してみましょう。

女性特有の原因によるめまい

女性の場合、月経の3~10日前に起こる心身の不調(PMS)の症状として、めまいを生じることがあります。

また月経中は、経血によって一時的に鉄分が失われるため、鉄欠乏性貧血によるめまいを生じることがあります。月経中の貧血は、偏った食生活や無理なダイエットが原因となる場合があるので注意が必要です。

更年期では、女性ホルモンのエストロゲンの影響により、血流が悪化することでめまいを生じることがあります。ほかにも、妊娠や経口避妊薬、女性ホルモン補充療法が女性のめまいに関係する可能性があります。

めまいがつらいときは何科を受診すればいい?

めまいで病院に行く際は、耳鼻咽喉科か脳神経内科、脳神経外科、頭頸部外科を受診しましょう。めまいが続く場合は、脳疾患の可能性も考慮し、脳神経内科や脳神経外科での検査が必要になります。

めまいにお悩みの方は、ぜひ一度、いしざき脳神経内科へお越しください。

当院では、問診でめまいの症状の強さや持続時間、初めてめまいが起きた時期、生活習慣病や服用中の薬の有無などについて伺います。また、CTによる画像検査を行うことで脳の状態を詳しく調べ、めまいの診断をいたします。

めまいの原因を特定し、適切な治療を受けるために、どうぞお気軽にご相談ください。

当院は予約制で診療をしております。
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