このような症状はありませんか?

頭痛

頭痛

頭痛とは、頭頚部に痛みが生じることです。日ごろから慢性頭痛に悩まされている人、いわゆる「頭痛もち」は日本人の3人に1人くらいと言われています。
慢性頭痛にもいろいろありますが、一番多いのが「緊張型頭痛」で、15歳以上の日本人の22.3%を占めます。次に「片頭痛」(8.4%)、さらに珍しいものとして「群発頭痛」があります。
いずれも命にかかわるものではありませんが、それぞれの頭痛については、痛みの起き方やそれを引き起こす誘因、自分で対処するためのセルフケアや薬の使い方などが違うので、注意が必要です。
頭痛があっても軽度でうまく付き合える方もいますが、頭痛のために生活の時間が奪われる、またいつどこで頭痛が起きるか 不安を持って大変悩まれている方もいらっしゃいます。

頭痛の種類

一次性頭痛・・・脳のCT、MRI検査で異常を認めない頭痛

二次性頭痛・・・脳に何らかの病気があり起こる頭痛

一次性頭痛

①緊張型頭痛
頭痛の症状を訴える方の多くが緊張性頭痛です。
ストレスや姿勢の異常、頭頚部の筋肉の酷使などによって、頭頚部の筋肉が凝った状態となり、頭痛が生じると考えられています。緊張型頭痛の痛みの程度は片頭痛に比べて軽く、頭全体が重くなって圧迫されるような、グーッと締めつけられるような痛みがあります。
このうち筋肉のこりからくる緊張型頭痛は、デスクワークで長時間前かがみの姿勢を続けたり、パソコン画面を長く見続ける人などに多くみられます。合わない眼鏡をかけていたり、その他の目の疲れによっても起きてきます。
心からくる緊張型頭痛は、職場の人間関係や家族の問題など、精神的なストレスに弱い人に多いようです。頭痛の起こり方も、漠然とした頭の鈍重感に始まり、1日中持続する傾向があります。
精神的・身体的ストレスや筋肉の緊張などが複雑に絡み合っておこる頭痛と考えられています。
後頸部からはじめる鈍痛で、肩こりを伴うことが多いのが特徴です。

②片頭痛
片頭痛の患者は女性の方が男性よりも3.6倍も多いです。特に30歳代女性の約20%は片頭痛をもっています。
症状としては、ズキンズキンという拍動性の痛みが、頭の片側(ときには両側)に起こります。痛みの原因は、血管の周囲が神経原性炎症を起こしたり、血管が異常に拡張するためと考えられます。
発生頻度は月に1、2回ほどで、痛みは数時間から、長い人で3日間ほど続きます。吐き気を伴い、光をまぶしく感じたり、音にも敏感になります。片頭痛の患者さんの中には、生あくびが出たり、空腹感やイライラ感がつのりだすと、「前もって頭痛が来るのがわかる」という人がいます。
また、頭痛の前兆として、目の前にキラキラした光が出現して視野がぼやける「閃輝暗点」という症状が現れる人もいます。さらに手足が麻痺する人もいます。
吐き気がして実際吐いてしまうこともあります。また光、音、においに過敏になることもしられています。

③群発頭痛
1年から3~4年に数回程度、1か月から数ヶ月に渡る「群発期」に毎日のように決まった時間に発症する場合が多く、「痛みの王様」と呼ばれるほど激しい痛みが特徴です。
いずれか片方の目の奥に、えぐるような激痛が起きて数十分から3時間ほど続き、痛い方の目から涙が出たり、充血したり、鼻水も出ることがあります。
こうした症状が1日に3~4回、毎日のように出現し、これが1~2カ月間も続くのですからたまりません。痛みは夜中や明け方に起きることが多く、患者の10人中7、8人が男性です。
この頭痛も、頭の血管が過度に拡張することが1つの要因とみられ、さらに、生体の生理的なリズムを刻む「体内時計」の不調もかかわっているとの説もありますが、詳しくはわかっていません。
群発期に少量のお酒を飲んだだけでも発作が起きるので、期間中は控えることです。

命に関わる二次性頭痛

緊張型頭痛、片頭痛、群発頭痛などの「一次性頭痛」に対して、原因となる疾患などがあって症状として頭痛を起こすのが「二次性頭痛」です。二次性頭痛で最も注意が必要なのは、脳疾患によるものです。脳疾患による頭痛を放置していると命に関わる可能性がありますし、重篤な後遺症を残すこともあります。「今まで感じたことがないほど激しい頭痛」や「少しずつ強くなってくる頭痛」など、いつもと違う感触があったら、速やかな受診が必要です。特に、立っていられないほど激しい頭痛が突然起こった場合は、救急車を呼んでください。また、下記のような症状がありましたら、頭痛の有無に関わらず、できるだけ早く当院にご相談ください。

こうした症状に気付いたらすぐ受診してください

  • 片麻痺体の片側や手足などに力が入らない、しびれる
  • 言葉がうまく出ない、呂律が回らない
  • ものが二重に見える
  • めまい
  • 体がふらつく、まっすぐ歩けない
  • 意識が遠くなる
  • 吐き気、嘔吐
  • けいれん
  • 表情がゆがむ

上記は脳疾患の典型的な症状です。こうした症状に気付いていち早く受診することで深刻な状態にならずにすむ可能性があります。当院は、日本脳神経内科学会専門医の院長が丁寧にお話をうかがって診療しているクリニックです。気軽にご相談いただけますので、命の危険、深刻な後遺症などを回避するためにも、「おかしいな」と感じたらすぐに相談にいらしてください。

二次性頭痛を起こす代表的な脳疾患

①くも膜下出血
くも膜は脳を覆っている膜のことで、くも膜下出血は脳の太い血管が破裂して、くも膜の下に血液がたまって脳を圧迫している状態です。突然、頭を強く殴られたような激しい頭痛を起こし、吐き気、嘔吐、意識障害なども伴うことがあります。適切な処置をすぐに受けないと血管が再破裂してさらに出血してしまうため、早急な受診が不可欠です。こうした症状があった場合にはすぐに救急車を呼んでください。再破裂によって重篤な後遺症を残すリスクが高くなりますし、命に危険が及ぶ可能性もあります。
原因は、約90%が脳動脈瘤の破裂とされています。破裂する前の脳動脈瘤は、100人に1人は持っているとされ、自覚症状もないため、専門医を受診して早期発見につなげ、適切な治療を受けておくことがくも膜下出血の予防につながります。

②脳出血
脳の細い血管が破れて出血している状態で、出血を起こしている場所や量によって現れる症状はさまざまです。適切な治療を受けても、半身麻痺・言語障害など生活に支障を及ぼす後遺症を残すことが多くなっています。突然意識がおかしくなり、半身が麻痺する、呂律が回らなくなる、吐き気、めまいなどの症状が出ますが、頭痛はそれほど強くないことがあります。発症のきっかけに、強い感情の揺れ、性行為、入浴、排便時のいきみなどがあります。動脈硬化が進んでいると発症リスクが高くなるため、高血圧・脂質異常症・糖尿病などの生活習慣病がある方は注意が必要です。頭痛に他の症状がともなう場合には、できるだけ早く受診してください。

③脳腫瘍
脳に腫瘍ができて、数週間~数ヶ月経過してサイズが大きくなり、それに従って頭痛が強くなります。朝ほど頭痛が強く、吐き気や嘔吐があることが特徴です。また、腫瘍ができた場所によって人格の変化、手足の麻痺や視力障害など、さまざまな症状を起こすこともあります。脳腫瘍にはさらに100種類以上に分類されますが、原因ははっきりとわかっていません。
いつもと違う頭痛に気付いたら、すぐにご相談ください。
頭痛には、深刻な脳疾患によって起こっているケースや、脳疾患の発症リスクが高まって起こっていることがあります。こうした頭痛に気付いて早めに専門医を受診することで、重篤な状態にならずにすむことは珍しくありません。

生活スタイルに合わせた
頭痛の治療・予防

生活スタイルに合わせた頭痛の治療・予防生活に密着した「一次性頭痛」や生命をおびやかす「二次性頭痛」も、生活習慣の乱れに起因する側面があるものと考えられます。不規則な生活、睡眠不足、過重な労働や家事、運動不足、パソコンやスマートフォンの長時間使用など、いずれも慢性的な頭痛の原因になり得ます。そういった意味では頭痛も生活習慣病の一つなのかもしれません。
「少しでも現在の頭痛をどうにかしたい」「かるい頭痛だけど放置していていいのかな…?」「今の頭痛薬で大丈夫なのかな…?」などと思っていらっしゃる方々は、ぜひ当クリニックへ一度ご相談下さい。たかが頭痛、されど頭痛…安心できる生活を健やかに、そして万一手遅れになることのないよう適切な判断と投薬治療のお勧めだけではなく、生活のアドバイスを含めサポートしたいと思います。

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めまい

めまいと一口に言いますが、めまいには様々な症状が含まれます。

  • 自分や周りがぐるぐる回る
  • ふわふわしている
  • 気が遠くなりそうな感じ
  • 眼前暗黒感
  • 物が二重に見える   など

原因

大きく分けて3種類あります。

①内耳性 - 三半規管の障害

②脳卒中 - 脳梗塞、脳出血、くも膜下出血

③循環器、内科的要因 - 高血圧、低血圧、脱水症、不整脈、熱中症、低血糖、貧血など

その他に

・薬剤性

・心身ストレス、疲れ

・外傷後頸部症候群

・頸性めまい  など

診断

問診ではめまいの症状の強さ、持続時間、初めてめまいが起きた時期や症状の推移、めまいが起こるきっかけなどについて詳細に伺います。
患者さんの既往歴、生活習慣病の有無、飲んでいる薬についても確認します。神経学的診察を行い、CTによる画像検査を行って脳の状態を詳しく調べて診断していきます。

治療

原因により治療法も異なります。まずはご相談ください。

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物忘れ・認知症

物忘れ・認知症

記憶力は、20代をピークに加齢と共に減退していきます。60歳頃になると記憶力の低下に加えて判断力や適応力の衰えもみられるようになり、物忘れが次第に多くなってきます。「もしかして認知症?」と不安に感じるかもしれませんが、加齢による物忘れは自然な現象であり、認知症とは根本的に性質が異なります。
しかし、同じ「物忘れ」でも、認知症の初期症状や脳疾患から起こる場合もあるので注意が必要です。いずれも、早期の対応が必要ですが、加齢による物忘れと認知症の初期症状としての物忘れを自分自身で見分けるのは非常に難しいとされています。ご自身で、最近物忘れが多くなったと感じたとき、あるいはご家族に指摘された場合は、早めに当院にご相談ください。

加齢・認知症・脳の病気による「物忘れ」
加齢・認知症・脳の病気による「物忘れ」記憶力は、筋力や免疫力と同じように、基本的に年齢とともに低下します。加齢による物忘れは、よくある「うっかり」です。ついうっかり忘れてしまうことはよくあります。頼まれごとを忘れた場合でも、あとで指摘されたときに「あ、そうだった!」と思い出せるのであれば、加齢による物忘れである可能性が高いです。また、加齢による物忘れは、症状の進行は緩やかで、突然分からなくなったり、これまでできていたことが急に出来なくなるなどといった症状には至りません。

認知症による物忘れ
認知症が発症すると、次第に日常生活において支障をきたし、記憶力や思考力のほか、理解、計算、学習、言語、判断の能力が落ちていきます。加齢による物忘れとは違い、記憶がすっぽりと抜け落ちてしまうのが特徴です。「ほら、あのときこうだったでしょう」と指摘を受けても、その出来事自体を忘れてしまいます。健康な人でも起こり得ますが、忘れる頻度が高い場合は、認知症のサインである可能性が高いと言えます。

加齢による物忘れと認知症による物忘れを比較すると、以下のような違いがあります。

加齢による物忘れ 認知症による物忘れ
物忘れの自覚 自覚あり 自覚なし
体験したこと 一部を忘れる 体験したこと自体を忘れる
ヒントやきっかけがあった場合 思い出す 思い出せない
日常生活への支障 支障なし 支障あり
判断力の有無 低下しない 低下する

脳疾患による物忘れ
加齢による物忘れでも、認知症の初期症状でもなく、脳疾患の症状の一つとして起こる物忘れがあります。慢性硬膜下血腫や脳腫瘍、正常圧水頭症などの脳疾患が原因として挙げられます。これらはCT検査などによって発見することが可能であり、適切な治療により症状が改善する、いわゆる「治療可能な認知症」として大変重要な疾患です。
物忘れ以外に以下のような症状がある場合は、特に注意が必要です。また、疾患によって物忘れに伴う症状も異なります。

慢性硬膜下血腫

  • 意欲低下
  • 言葉が出にくい
  • しびれ・麻痺
  • 上記のような症状前に転倒して、頭部を打っていた

脳腫瘍

  • 頭痛
  • 吐き気・嘔吐
  • 視野異常
  • 身体の片側の麻痺
  • 痙攣

正常圧水頭症

  • 動作が緩慢
  • 歩行時のふらつき、歩行障害
  • 尿失禁

もしかして認知症かも・・・

  • 物の名前を思い出せないことが増えた
  • 物の出しっぱなし、置き忘れが増えた
  • 以前より物事に対しての意欲が低下した
  • 物事の適切な判断ができなくなってきた
  • 同じことを何度もきいてしまう
  • 食事をしたことを忘れてしまう
  • 外出先からの帰り道が分からなくなってしまう
  • 感情の起伏が激しくなった
  • 作業をやりかけのまま放置してしまう

このような症状があるときは、加齢による物忘れではなく、認知症の初期症状としての物忘れの可能性が高いと言えます。周りから指摘を受けたときは、一度検査を受けましょう。また、ご家族の方も気づいたときには心情面に十分に配慮した上で、受診をすすめてあげてください。

診断・検査

認知症は、根治の困難な病気です。一方で、進行を遅らせたり、発症そのものを予防することは可能です。当院では、CT検査を活用し脳の状態を詳しく知ることで、脳梗塞や脳出血の早期発見・早期治療にも努めております。
脳血管障害を原因とする認知症があることは、先述した通りです。これらの脳疾患を初期の段階で確実に見つけることが、認知症の予防にもつながります。

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パーキンソン病

パーキンソン病

パーキンソン病とは、脳内の黒質と呼ばれる場所に存在するドパミン産生細胞が減少していく病気です。厚生労働省の指定難病に指定されています。
人口10万人あたり100-200人の患者さんがいます。進行性の病気で一旦発症すると自然に良くなったり治ったりすることはありません。一部のパーキンソン病は遺伝子の変異が関連していますが、大多数の患者さんは原因不明で加齢にともなって発症しやすくなります。

【パーキンソン症候群】

パーキンソン病と似た症状を呈するものをパーキンソン症候群と呼んでいます。原因としては脳血管性、薬剤性、慢性硬膜下血腫、正常圧水頭症などがあります。また、進行性核上麻痺、大脳皮質基底核変性症、多系統萎縮症などの変性疾患でも起こります。

症状

4大症状

①振戦

ふるえのことです。特徴として何もしていない時にふるえます。手だけでなく、足も顎もふるえることがあります。

②固縮

手足の動きがぎこちなくなります。

③寡動

動作の開始に時間がかかり、動作そのものも遅くなります。目のまばたきが減り、顔の表情が硬くなります。字が小さくなります。

④姿勢反射障害

バランスが保持できなくなり、転びやすくなります。

その他に便秘、頻尿、排尿障害、立ちくらみ、起立性低血圧症、発汗異常などの自律神経症状、気分の落ち込むうつ症状、記憶障害、幻覚、妄想などがあります。

診断

パーキンソン病は血液検査、脳のCTやMRIでは異常は現れません。問診でどの様な症状がいつ頃から出ているのかを伺っていきます。
頭部CTで異常がないことを確認します。神経学的所見から他の病気ではないか、何かの副作用ではないかを除外していきます。
その上で、パーキンソン病の薬を試してみて有効であればパーキンソン病と診断されます。

治療

初期は生活や仕事に支障がなければ薬を服用せず経過をみます。生活や仕事に支障が出てきた段階で、年齢、症状に合った治療を行います。治療は薬物療法、リハビリテーションが主体となります。

【薬物療法】

パーキンソン病はドパミンが減少している状態ですのでドパミンを補う薬が最も効果的で中核治療薬となります。しかし、長期投与によって症状の日内変動、ジスキネジア(体が勝手に動く)、精神症状を引き起こす可能性があります。
そのため、化学的に合成されたドパミンに似た薬やドパミンの吸収を助ける薬、分解を抑えて薬の効果を増強する薬などを組み合わせて、上手に症状を抑えて日常生活に支障がないように調整する必要があります。
ぜひ、専門医である当院にご相談ください。

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ふるえ

ふるえ

手足がふるえることを「振戦(しんせん)」と呼びます。
「手足のふるえ」でお悩みの患者さんの中には「もしかして自分は脳卒中なのかも…」と心配される方が多くいらっしゃいます。しかし、脳卒中の場合は「手足の麻痺・脱力感」が突然現れる傾向が強く、「手足のふるえ」が現れる方はそう多くありません。(まれに脳卒中の場所によっては、自分の意図していない動きが見られることもあります)
手足のふるえがみられる疾患として挙げられるのは、パーキンソン病や本態性振戦、甲状腺機能亢進症(バセドウ病)などです。その他に、肝臓の代謝異常などによるふるえ、薬の副作用による薬剤性、アルコール依存症の離脱症状として現れることもあります。ふるえにより日常生活にお困りの方は是非当院へご相談ください。



【主な疾患】

パーキンソン病

パーキンソン病の場合はふるえの度合いが大きく、また体が止まっている時に起こります。
パーキンソン病はふるえ以外にも、上手く歩けない(歩行障害)などの、全身の運動機能に影響が出ますので、神経内科での正しい治療が必要となります。
詳細はこちらをご覧ください。(パーキンソン病について

本能性振戦

「両手を伸ばしたときに出る手のふるえ」「首の細かいふるえ」「声のふるえ」が特徴ですが、症状は1つだけのこともあり、複数重なることもあります。パーキンソン病と比べると、ふるえの度合いが小さい傾向にあります。原因は、脳の中でも運動のバランスをとっている小脳の問題ではないかと考えられている説もありますが明らかとなっていません。また遺伝的な要素が関連していることもあります。(ご両親のどちらかに震えがみられていた)
治療は、日常生活に支障がなければ特に必要ありませんが、もし支障があるようなら、症状を緩和する内服薬があります。

甲状腺機能亢進症(バセドウ病)

甲状腺の働きが活発になると、動悸、疲れやすさ、眼球突出などの症状に加えて、手のふるえを感じることがあります。
ふるえを自覚したら、神経内科で診察・検査を受けることをおすすめします。

まずはご相談ください

ふるえの症状は神経内科が専門の領域になります。
治療やリハビリテーションを行うことで進行を抑えたり症状を軽くすることができます。
患者様の状態に合わせて、神経内科専門医が適切に診断・治療を行わせていただきますので、お悩みの場合は当院までご相談ください。

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高血圧症

高血圧とは、血圧が高すぎる状態が続くことです。

高血圧症を放置していると、心筋梗塞、脳卒中、腎臓病といった重大な病気を招きます。しかし、よほど血圧が高すぎない限り、自覚症状が現れることは少なく、病気であると感じにくかったり、治療しようという気持ちになれないことも多いです。

1)原因

①本態性高血圧(原因が特定できない高血圧)

  • 加齢による血管の老化
  • 喫煙
  • 生活習慣
  • 体質
  • 遺伝
  • ストレス
  • 過労
  • 肥満
  • アルコール摂取
  • 運動不足   など

②二次性高血圧

  • 腎性高血圧
  • 内分泌性高血圧
  • 薬剤の影響

2)診断

診察室血圧 家庭血圧
75歳未満 130/80mmHG未満 125/75mmHG未満
75歳以上 140/90mmHG未満 135/85mmHG未満

【正しい測定法】

起床後、排尿など済ませ、数分ゆっくりしてから測定しましょう。数日以上に渡って常に基準値より高くなるようなら、高血圧症が疑われます。受診の目安としては自宅などで血圧を測り、1‐2週間の平均値が基準値を超えるようなら医療機関を受診したほうがよいでしょう。

3)治療

①生活習慣の見直し

塩分を始めとして食事内容を見直し、飲酒や運動習慣の是正を行います。

②降圧剤による治療

高血圧の原因や合併症の病態に合わせて選択していきます。お薬の値段もまちまちですので経済的状況を鑑みてジェネリック薬品なども合わせて検討していきます。

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脂質異常症

脂質異常症

脂質異常症とは、血液中の脂肪分(コレステロールや中性脂肪)が増えすぎて、血液がドロドロになった状態をいいます。そして、ドロドロになった血液によって、血管に脂肪分が付着しやすくなったり、血管に負担がかかったりして、「動脈硬化」(血管が硬くなってしまう状態)を引き起こしてしまいます。

以前は、「高脂血症」ともいわれていましたが、善玉(HDL)コレステロールが少な過ぎても異常であることから、現在は「脂質異常症」という病名が定着しています。

注目する脂質は3種類です。

コレステロールの種類
コレステロールの種類 説明
HDL
コレステロール
善玉コレステロールのこと。全身の余分なコレステロールを回収する。 多いと良い
LDL
コレステロール
悪玉コレステロールのこと。肝臓から全身の細胞にコレステロールを運ぶ。 少ないと良い
トリグリセライド 中性脂肪のこと。体内に貯蔵された脂肪。中性脂肪が多いとLDLコレステロールも増えやすくなる。 少ないと良い

上記3種類の脂質によって、以下の脂質異常症に分類されます。

  • 低HDLコレステロール血症
  • 高LDLコレステロール血症
  • 高トリグリセライド(中性脂肪)血症

脂質異常症の中で最も多いのは、「高LDLコレステロール血症」です。

なお、脂質異常症であっても、ほとんどの場合、症状がありません。そのため、発見や治療が遅れ、気づかぬうちに血管の動脈硬化が進み、ある日突然、心筋梗塞・脳卒中など命に関わる重大な発作にみまわれるのです。

原因

どのような人が脂質異常症になりやすいのでしょうか。脂質異常症の多く、特に高LDLコレステロール血症や高トリグリセライド血症では、食習慣に原因があります。以下の表に脂質異常症と原因をまとめました。

脂質異常症と原因
脂質異常症の種類 主な原因となる生活習慣
低HDLコレステロール血症
  • 運動不足
  • 肥満
  • 喫煙
高LDLコレステロール血症
  • 肉料理や動物性油の摂り過ぎ
  • 鶏卵、魚卵、レバーの摂り過ぎ
  • 「食べすぎ」による、慢性的なカロリーの摂り過ぎ
高トリグリセライド血症
  • お酒の飲みすぎ
  • 甘いものや脂肪分の多い肉料理の摂り過ぎ
  • 「食べすぎ」による、慢性的なカロリーの摂り過ぎ

あまり多くはありませんが、他の原因として、遺伝的要因による「家族性高コレステロール血症」もあります。家族性コレステロール血症の場合は、動脈硬化が進みやすいため、生活習慣の改善だけでなく、医療機関での治療・指導が重要となります。家族・親族の中で脂質異常症の人が多い場合は、早めに受診しましょう。

診断

以前(2006年)までの診断基準は善玉(HDL)と悪玉(LDL)のコレステロールの合計である「総コレステロール値」について判断するものでした。しかし、この診断基準では善玉(HDL)と悪玉(LDL)のコレステロールの区別がつかず、善玉(HDL)の値が高くても「高脂血症」と診断されてしまいました。
そのため、新しい診断基準では以下のように細かく分けることになりました。

  • 高LDLコレステロール血症
    LDLコレステロール(悪玉コレステロール)が多く、140mg/dl以上
  • 低HDLコレステロール血症
    HDLコレステロール(善玉コレステロール)が少なく、40mg/dl未満
  • 高トリグリセライド(中性脂肪)血症

検査

脂質異常症は、健康診断・人間ドックや、他の病気の検査として血液検査を行った際に発見されることが多い病気です。
健康診断等の結果をお持ちの場合には、受診の際にご持参ください。

問診
自覚症状の有無、体重変化、既往症のほか、喫煙・飲酒・運動などの生活習慣、ご家族に脂質異常症や脳梗塞・狭心症の方はいるかなど、詳しくお伺いします。

血液検査
血液検査では、「総コレステロール」「中性脂肪」「HDL-コレステロール」「LDL-コレステロール」の値を確認します。
血液検査の数値は、受ける数日間の生活や健康状態によって変化します。
健診結果により脂質異常を指摘された方でも、脂質異常が突発的なものか、日常的なものかどうかを確認するために、再度、採血による血液検査を行います。
健診結果などがない場合には、見極めのため2回目の受診時に再度血液検査を行うことがあります

治療

基本的に脂質異常症の治療は、まず食事療法と運動療法を行い、それでも数値が改善しない場合は必要に応じてお薬を用いた治療を行います。
治療薬に関しては、近年非常に有用な薬が出ています。また心疾患を持つ方や家族性高コレステロール血症の方など特に合併症の発症リスクが高い場合には注射による治療(2~4週間に1回)もあります。
脂質異常症の治療目標は、中性脂肪・LDLコレステロール・HDLコレステロールの数値を目標値まで改善させ、それを維持することによって動脈硬化を進行させないことです。健康診断で中性脂肪やコレステロール値の異常を指摘された場合はお早めにご受診ください。早期の治療が大切になります。

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糖尿病

糖尿病

糖尿病は、インスリンというホルモンが十分に働かないために、血液中を流れるブドウ糖という糖が増えてしまう病気です。インスリンは膵臓から出るホルモンであり、血糖を一定の範囲におさめる働きを担っています。

血糖値が長期間(数年から10年以上など)高いままで放置されると、血管がダメージを受けて、将来的に心臓病や、失明、腎不全、足の切断といった、より重い病気につながります。また、著しく高い血糖は、それだけで昏睡などをおこすことがあります。

1)原因分類

1型糖尿病・・・膵臓でインスリンを出す細胞が壊されてしまう病気 (糖尿病全体の5%)

2型糖尿病・・・インスリンの作用不足、体質、高カロリー食、高脂肪食、運動不足が原因

2)症状

症状がなく糖尿病になっていることに気がついていない方も多くいます。
糖尿病では、かなり血糖値が高くなければ症状が現れませんので、「自覚症状がないから血糖値は正常だろう」と判断することは大変危険です。定期的な健康診断などが大事になってきます。

ただし、高血糖によって起こりうる症状としては、

  • 喉が渇く、水をよく飲む
  • 尿の回数が増える
  • 体重が減る
  • 疲れやすくなる

などがあります。

3)診断

主に血糖値とHb-A1cと言う数字で診断を行います。

血糖値 検査したその時の、血糖の濃度を表します
HbA1c 過去1,2か月分の血糖値のあらましを反映します

患者さんによっては甘い糖分の液体を飲んでいただき、何度か採血や採尿を行う検査を実施することもあります。

合併症の診断のために、動脈硬化や血流を調べる検査、心電図、採血(腎臓の数字や肝臓の数字、またコレステロールなどを主にみていきます)などの、各種検査を行うことがあります。

4)治療

①運動療法、食事療法

 飲酒、喫煙習慣の是正、体重管理

②内服、注射

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痛風・高尿酸血症

痛風・高尿酸血症

血液中の尿酸値が7mg/dlを超えると、「高尿酸血症」と診断されます。

血液中の尿酸が高い状態が続くと、関節の中にその尿酸が沈着して、その沈着した結晶が関節中で炎症を起こします。そうすると、痛みが出てきます。この痛みが起きた状態を「痛風発作」と言います。特に、足の親指で発作が起こることが多く、痛くなると1〜2週間は歩行も難しくなるほどになることから、発作を起こさないよう、尿酸値を管理することが大事になります。

ただし、痛風発作を起こしたことがなく、尿酸値が高いほかには何らの生活習慣病・合併症のない方は、尿酸値を下げる治療の適応ガイになることもあります。そのため、自分が治療したほうが良いのか悩まれている方は、当院でよく相談してください。

原因

尿酸値が高くなる原因は大きく分けて2つあります。1つは、尿酸のもとになる「プリン体」の摂取しすぎです。もう1つは、遺伝的な要因があって、生活習慣によらず尿酸が高くなってしまう方です。

ここでは、遺伝的な要因については触れず、食生活習慣についてまとめます。

プリン体を多く含む食べ物は、肉、魚などの動物蛋白が代表的です。特に、レバーなどの内臓系や脂身の少ない肉は、ダイエットのために多く摂取する人が多いですが、プリン体が多く含まれるため、注意が必要です。

また同様にプリン体を多く含むものとして、アルコールがあります。ビールは特にプリン体が多いと有名ですが、アルコールの利尿作用も相まって(血管の中が脱水気味になります)、さらに尿酸値を高くしてしまいます。また、ソフトドリンクに含まれる果糖は尿酸の排泄低下に関わるため、清涼飲料水の摂取にも注意が必要です。

症状・診断

尿酸値が高いだけで痛風発作を起こしていなければ、自覚する症状はほとんどなく、健康診断で偶然尿酸値が高いと指摘されることが多いです。

高尿酸血症は食生活などの生活習慣にも大きく影響され、尿路結石、高血圧、メタボリックシンドローム、糖尿病、腎障害、狭心症の合併も高頻度に見られます。

つまり高尿酸血症そのものを治療して尿酸値がおさまれば良いというわけではなく、背景にある合併症の治療も大切になってくるのです。

高尿酸血症で症状を自覚することがあるとすれば、「痛風発作」と言われる痛風関節炎による痛みの症状です。これは関節が腫れ上がり、見た目にも赤く、また歩けなくなるくらいの激痛をもたらします。

合併症・併存症

尿酸値が高いことで、腎臓へも影響(尿酸値が高いことで起こる腎障害「痛風腎」と呼びます)を及ぼします。痛風による腎障害は、痛風だけで発症するというよりも、高尿酸血症の患者さんが併発していることの多い高血圧症や糖尿病、高コレステロール血症などの併存症の影響も多く受けるため、尿酸値が高い患者さんは、それ以外の生活習慣病がないかどうかを調べて、もしそのほかの病気があれば、同様に治療をしていく必要があります。

また尿酸値が高い方は、尿酸を主成分とする石が尿の管に詰まってしまう、「尿路結石症」を起こすことももあります。男性に高頻度で見られ、特に夜中に激痛を起こすことが多いです。
尿路結石は、水分摂取不足と持続する酸性尿、尿中の尿酸排泄量の増加によって起こります。これにプリン体の過剰摂取が加わると、尿路結石の発症率がだいぶ上がってしまいます。
痛風の人が必ずしも尿路結石になる、というわけではないですが、痛風と診断された方は、尿路結石を発症しないために、水分不足に気を付け、特に夏場は一日2L程度を目安に水分を摂取するとよいでしょう。ただし、清涼飲料水やアルコールではなく、水分やお茶でとるようにしてください。

治療

プリン体を含む食品やアルコールの摂取について改善を考えます。それでも高値の場合には、尿酸値を下げるお薬を使いながら、定期的な採血採尿で治療効果を見ていきます。
痛風発作を起こしている場合、すぐの尿酸値を下げるお薬は使わず、まずは痛みを緩和する治療を先行させることが多いです。痛みがおさまってから、尿酸値を下げる治療を行い、再度の痛風発作が起こらないように予防していきます。

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